~Hos Logi~ 新時代の病院のための物流管理ガイド
~Hos Logi~ 新時代の病院のための物流管理ガイド » 病院物流の基礎知識 » リフィル処方箋のメリットとデメリット

リフィル処方箋のメリットとデメリット

目次

リフィル処方箋とは?

リフィル処方箋とは、一定期間のあいだ繰り返し使用できる処方箋のことを言います。2022年の4月から日本で導入されており、症状が安定している時の「薬をもらうだけの通院」の負担軽減を目的とした制度。医師が通院をしばらく控えても問題ないと判断した際に発行され、同じ処方箋を最大3回繰り返し使用可能です。処方箋使用1回当たりの投薬期間についてはとくに規定はなく、医師が患者の状況を踏まえて判断します。病状に変化が合った際は、リフィル処方箋での投薬期間終了前でも医療機関の受診が可能です。

長期処方・分割調剤とは?

リフィル処方箋とよく似たもので、長期処方と分割調剤があります。少し違いがあるため、それぞれの意味を理解しておきましょう。

長期処方

長期処方とは、90日の処方を一度に受けること。リフィル処方箋とは違い、病院と薬局に行くのは1回だけです。処方自体の頻度が減り、医師の診療も90日に一度。通院頻度を減らせるメリットはありますが、体調悪化の予兆に気づきにくいデメリットもあります。

分割調剤

分割調剤とは、1回の処方薬を最大3回に分けて受け取る方法です。「家庭での長期保管が困難な場合」「初めてジェネリック医薬品を使用するため短期間試したい場合」「患者の服薬状況から薬剤師のサポートが必要と医師が判断した場合」に利用されます。医師の指示による分割調剤は「分割指示に関わる処方箋」の全てが揃っていないと受け取れません。1回分の処方を分けて受け取るか、同じ処方箋で複数回の処方を受け取るか、の違いがリフィル処方箋との違いです。

リフィル処方箋の病院経営への影響

リフィル処方箋を導入すると、病院への通院回数が減るため当然病院の医業収入が減ることになります。これが病院経営への影響で大きなものです。特に慢性疾患患者の多い内科や耳鼻咽喉科、皮膚科では対策が必要なほどの範囲になる可能性があります。ただ、日本でリフィル処方箋の発行を判断できるのは「医師」のみ。経営状況を見ながら、どこまでの患者を対象にして問題ないかの検討はしやすいでしょう。また、通院がない間は調剤薬局に患者の病状把握を委託する形になるため、連携が必要です。門前薬局を持たない病院の場合、運用を難しく感じるかもしれません。

リフィル処方箋の対象

薬をもらうだけの通院負担を軽減することが目的のため、対象になる患者は「症状が安定していて繰り返し同じ薬を処方されている人」。発行には医師の判断が必須です。

投薬期間についての定めはありませんが、1回目の処方は発行日を含めて4日以内の受け取りが必要。2回目以降は処方された薬が飲み終わる日を調剤予定日と考え、前後7日が受け取り期間になるのが一般的です。

麻薬・向精神薬・新薬といった投与量の限度が定められている薬、湿布薬はリフィル処方の対象外になっています。

リフィル処方箋のメリット

病院のメリット

病院側がリフィル処方箋を導入するメリットは、業務負担の軽減やより多くの患者の診察にあたれる点です。リフィル処方箋を発行すれば診察回数が減るため、それだけ業務負担が軽減されます。人手不足で医師一人ひとりの負担が大きくなっている病院は、リフィル処方箋を利用するのも状況の改善に有効でしょう。また減った診察時間分を、ほかの患者の診断にあてれば利用者の増加に繋げられます。

患者のメリット

リフィル処方箋がある間は診察に通う必要がなくなり、通院にかかる時間やコスト、身体的負担が減るのが患者側のメリットです。通院によって感染症に罹患するリスクも少なくなります。また2回目以降は薬の受け取りが自由なため、症状がなくなった場合は薬の使用をスキップすることも可能です。

リフィル処方箋のデメリット

病院のデメリット

通院回数の減少により収入が少なくなってしまうのが大きなデメリットです。他の患者の診察に入って利益が見込めるかを考えて導入する必要があるでしょう。また一定期間、経過観察しないことになるため、判断を誤ると医療事故のリスクが高まります。病状や薬の服用状況を見てリフィル処方箋を発行する医師、その間医師に変わって病状を確認しながら薬を調合する薬剤師の責任が重大です。コミュニケーションを取りながら、慎重に進めていく必要があります。

患者のデメリット

医師に診てもらう機会が減るため、自分である程度体調を管理しないと、病状の悪化・健康被害に繋がる可能性があります。「前回と同じ量の薬で問題ないか」と調合されてしまい、その時の体調に見合った薬が処方されないことも考えられるでしょう。

海外のリフィル処方箋の状況

日本では2022年に導入された比較的新しい処方箋ですが、海外ではすでに多くの国で利用されています。例えば、アメリカ、フランス、イギリス、オーストラリアなど。一番初めに導入されたと言われているのが、1951年導入のアメリカです。ほとんどの国は慢性疾患患者を対象としていますが、アメリカは対象患者に対する規制が特にありません。

処方箋の有効期間は国によって様々で、イギリス・オーストラリアでは6ヶ月~12ヶ月。アメリカ・フランスでは6ヶ月が上限です(カリフォルニア州のみ有効期限なし)。基本的にどの国でも一部の薬剤はリフィル処方箋の対象外になっています。

病院向け物品管理システム絞り込み検索病院向け物品管理システム絞り込み検索
⾃院に合ったシステムが⾒つかる 
病院向け物品管理
システム絞り込み検索
病院向け物品管理システム絞り込み検索病院向け物品管理システム絞り込み検索
⾃院に合ったシステムが⾒つかる
病院向け物品管理
システム絞り込み検索